STORY
島津冬樹。いま世界が最も注目をあつめる話題の段ボールアーティスト。本人は自身を段ボールピッカーとも呼ぶ。これまでに世界30カ国を巡り、なにげない街角から捨てられた段ボールを拾ってきた。もう8年もの間、誰もが見向きもしない段ボールを、デザイン、機能性を兼ね備えた段ボール財布に生まれ変わらせている。こうして島津が生み出す段ボール財布は世界中を旅し、リサイクルや再利用といった概念のさらに先を行くくアップサイクル>の可能性として受け入れられているが、島津の思いはソーシャルな反応とは無関係に、ただひたすら段ボールが好きという、純粋さそのもの。『旅するダンボール』は、そんな島津がある日徳之島産のジャガイモの段ボールを見つけ、その源流を辿って行く旅の途中で出会う、この段ボールと深く、浅く、近く、遠く、関わった人たちとの温かい交わりを3年間にわたり追ったドキュメンタリー映画。東京で偶然に見つけたかわいらしいポテトのキャラクターの段ボールがきっかけで、島津と段ボールのつながりは、日本を飛び出し、世界へと広がっていきます。